イクスフォーラ®

イクスフォーラ®

イクスフォーラ®とは

まずはこちらの動画をご覧ください。

イクスフォーラ®は、ポリエチレンとシリコーンからなる真のトリブロックポリマーです。ポリオレフィン材料の成形時に少量添加して成形することで、成形品の表面にシリコーンの特長(離型性、撥水・撥油性、耐摩耗性)を付与することができます。

ポリオレフィンとシリコーンの特徴を併せ持つユニークな構造

  • ・ポリオレフィン表面に離型性、撥水・撥油性、耐摩耗性を付与。
  • ・ブリードアウトし難く効果が持続。ヒートシールも可能。
  • ・ポリオレフィンとの相溶性が良好で、各種成形法の適用が可能。

添加によって期待される表面改質効果

  • ・離型性、撥水・撥油性向上
  • ・摺動性(耐摩耗・耐傷付き)改良
  • ・ポリオレフィン物性への影響無し

主な用途

  • ・フラットパネルディスプレーの光学フィルムや、建材・化粧鋼板等の保護フィルム
  • ・食品、日用品の包装用シーラントフィルムや化粧品等の容器
  • ・汚れが付きにくい、付いても除去しやすい水耕栽培用フィルム

イクスフォーラ®の構造と基本特性

イクスフォーラ®はポリエチレン(PE)とシリコーンからなる真のトリブロックポリマーです。

イクスフォーラ®の構造
イクスフォーラの構造
イクスフォーラ®を添加したポリオレフィン製品の断面の模式図
イクスフォーラ添加時の表面状態

イクスフォーラ®用途例①

液晶のプリズム層の表面保護フィルムの剥離層に採用されています。強粘着フィルムの易繰り出しを実現します。イクスフォーラ®はシリコーントリブロックポリマーの為シリコーンが粘着剤側に転写しません。

イクスフォーラ用途例①

イクスフォーラ®用途例②

容物が容器から離れ、美しい外観が保たれます。

イクスフォーラ用途例②

イクスフォーラ®用途例③

撥油性を維持したまま、ヒートシールが可能です。オレフィン部分が熱融着を可能にします。黒色に着色したクッキングオイルをホモPPフィルムに入れ、上下によく振った後 壁に立てかけました。クッキングオイルの挙動が観察できます。

イクスフォーラ用途例③

イクスフォーラ®コーティング工程削減

強粘着フィルムに従来施されていたシリコーンコーティングプロセスの省略が可能です。イクスフォーラがフィルムに剥離性を付与します。

イクスフォーラコーティング工程削減

イクスフォーラ® MBの紹介

イクスフォーラ® イクスフォーラ® イクスフォーラ®
PP 2000 PE 3027 LL 1513
マスターバッチベースレジン 種類 ホモPP LDPE LLDPE
融点(℃) 163 114 113
MFR(g/10min) 3 (230℃) 3 (190℃) 3.8 (190℃)
密度 900 927 913
イクスフォーラ®濃度(%) 約30 約30 約30
マスターバッチ  MFR(g/10min.) 20 (230℃) 30(190℃) 15 (190℃)

表面自由エネルギーの低下

イクスフォーラ®MBを添加したオレフィン材料を射出成形し、表面特性を評価。

イクスフォーラ®MBを添加したオレフィン材料を射出成形し、表面特性を評価。

撥水性・撥油性の付与、離型性の付与

イクスフォーラ®添加離型フィルムの特性評価

離型性能の評価

粘着テープの離型フィルム(イクスフォーラ®/hPP)として剥離力を測定

添加量30%で、シリコーンコートPET同等の剥離性能を示した。

イクスフォーラ添加離型フィルムの特性評価
Si転写の評価

ESCAによる剥離後の粘着表面の元素分析

残留Siは確認されず。

添加量(%) 残留Si量(Si/C)
イクスフォーラ® MB 15
30
45
シリコーンコートPET 0.003

-:検出限界以下

イクスフォーラ®添加フィルムの撥油性評価

撥油性評価

着色した植物油を入れた袋を振とう後、120秒静置し液切れ状況を観察

イクスフォーラ添加、振とう・静置120秒後
イクスフォーラ未添加PP袋は液切れまで5時間以上を要した

こちらの動画をご覧ください。

  • ・イクスフォーラ® MB 30%添加でhPPの撥油性が大きく向上。
  • ・撥油性効果は1年以上持続。

摺動性改良 ①

すべり磨耗試験による摩擦摩耗特性評価

イクスフォーラ® MBを添加したオレフィン材料を射出成形、摺動特性を評価

イクスフォーラを添加したオレフィン材料を射出成形、摺動特性を評価
イクスフォーラ®を添加したオレフィン材料を射出成形、摺動特性を評価
Figure ポリプロピレンの摩擦磨耗特性の評価

ポリオレフィン材料の耐磨耗性、耐傷付き防止性を大幅に改善。

限界PV値

イクスフォーラ®を添加したオレフィン材料(hPP)を射出成形し、限界PV値を評価。他社品、超高分子量PEと比較した。

イクスフォーラ限界PV値を評価

荷重:50N step/30min.
試験速度:12m/min

イクスフォーラ限界PV値を評価

イクスフォーラ® MB10%添加でhPPの限界PV値が超高分子量PE並みに向上。

添加フィルムの表面摩擦係数

イクスフォーラ添加フィルムの表面摩擦係数

Figure フィルムのスリップ試験による表面摩擦係数の評価
[試験条件]荷重:199 g 試験速度:200 mm/min MCI法

学振式磨耗試験による耐傷性評価

曲面に固定したフィルム表面を綿布で覆った摩擦子で1000往復摩擦。
[試験条件]
MCI法 摩擦子:SUS製 20x20mm、
先端 45R
荷重 :500g
ストローク:100mm、30回/分

イクスフォーラ学振式磨耗試験による耐傷性評価

ポリオレフィン物性への影響

Table 添加にともなう機械物性の変化 サンプル:射出片(厚み 2mm)

降伏応力[MPa] 曲げ弾性率[MPa] Izod衝撃強度[J/m] 全光線透過率[%]
ベースhPP 40 1650 38 86
30%添加 39 1620 45 77

イクスフォーラポリオレフィン物性への影響

ポリオレフィン物性低下無し

イクスフォーラ断面TEM画像
用途
保護フィルム、剥離紙、剥離フィルム、粘着テープ基材の背面への離型性付与。食品等パッケージのシーラントフィルムへの撥水、撥油性付与、パッケージ外面の摺動性改良。
ゴム摺動性改良。農業用POフィルムへの防汚性付与。他。
製品名
(英名)
(略号)
化審法官報公示整理番号 CAS No 包装 融点(℃)
消防法 化学式 外観 沸点(℃)
官能基・化合物分類 分子量 比重 引火点(℃)
      発火点(℃)
イクスフォーラ®PE3027
( EXFOLA PE3027 )
既存 非公開 20kg紙袋 データなし
非該当 非公開 白色 データなし
- 非公開 データなし データなし
      データなし
イクスフォーラ®PP2000
( EXFOLA PP2000 )
既存 非公開 20kg紙袋 データなし
非該当 非公開 白色 データなし
- 非公開 データなし データなし
      データなし
イクスフォーラ®LL1513
( EXFOLA LL1513 )
既存 非公開 20kg紙袋 データなし
非該当 非公開 白色 データなし
- 非公開 データなし データなし
      データなし

イクスフォーラ® に関するお問い合わせは

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三井化学ファイン株式会社

【本社】〒103-0022 東京都中央区日本橋室町4-3-18(東京建物室町ビル4階)
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